『バジリスク〜甲賀忍法帖〜』は、山田風太郎の小説『甲賀忍法帖』を原作に、せがわまさきが漫画化した忍法バトル作品です。慶長十九年(1614年)、徳川三代将軍の世継ぎ問題を決するために、甲賀十人衆と伊賀十人衆が忍法殺戮合戦を繰り広げます。
このページでは、甲賀・伊賀それぞれの忍者全員のプロフィール・忍法・最後をまとめます。
バジリスクの基本設定
慶長十九年。徳川三代将軍の世継ぎ問題に決着をつけるため、甲賀を国千代派、伊賀を竹千代として忍法の二大宗家を相争わせ、それぞれの精鋭十人対十人の忍法殺戮合戦の結果、どちらか生き残ったほうにそれを賭けるという厳命が下されました。
先代服部半蔵との間に交わされた「不戦の約定」が解かれ、手綱を解かれた猟犬のごとく怨敵に挑んでいく忍者たち。己の肉体こそが最大の武器。人知を超えた秘術をもった個性溢れる忍びの面々。老若男女二十人二十色の超人奇人が相乱れ、秘術の限りを尽くして繰り広げられる忍法争いが始まりました。
勝敗の結果:伊賀の勝利(生き残りは朧のみ・弦之介と共に自害)
甲賀十人衆
甲賀卍谷衆のメンバーは甲賀弦之介・甲賀弾正・地虫十兵衛・室賀豹馬・鵜殿丈助・風待将監・霞刑部・陽炎・如月左衛門・お胡夷の10名です。
甲賀弦之介(こうが げんのすけ)【頭領候補】
「甲賀の瞳術使い・弾正の孫」
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 立場 | 甲賀卍谷衆・次期頭領 |
| 忍法 | 瞳術(殺意を持って見つめた者を自滅させる) |
| CV | 鳥海浩輔 |
| 最後 | 朧を腕に抱きながら川の中で自害 |
誠実で平和主義者ながら、次期頭領らしい厳しさも持ちます。伊賀鍔隠れの朧と恋人同士で、甲賀と伊賀が手を取り合う未来を夢見ていました。瞳術は殺意ある者を自滅させる反則級の能力で、実質的に最強の忍術のひとつです。
甲賀弾正(こうが だんじょう)【頭領】
| 忍法 | — | | CV | 小林清志 | | 最後 | 伊賀のお幻と相討ち |
甲賀卍谷の現頭領。孫・弦之介を溺愛しており、その未来のために戦います。宿敵・伊賀のお幻とは互いを知り尽くした因縁の相手で、最後は相討ちとなります。
地虫十兵衛(じむし じゅうべえ)
| 忍法 | 蜘蛛の糸(口から蜘蛛の糸のように操れる粘液を吐く) | | CV | 伊丸岡篤 | | 最後 | 蓑念鬼に隙をつかれ致命傷・蛍火に討たれる |
口から吐き出す痰は膠の粘着力をはるかに上回り、蜘蛛の糸のように操ることで敵を絡め取ることができます。自身は体内から出す体液により糸に粘着されず、蜘蛛の巣を這うが如くその上を動き回れます。甲賀十人衆の中でも直接戦闘に長けた武闘派です。
室賀豹馬(むろが ひょうま)
| 忍法 | 瞳術(弦之介とは別系統・相手を幻惑する) | | CV | 宮林康 | | 最後 | 夜叉丸に討たれる |
盲目の老忍者ながら、独自の瞳術を持つ実力者です。
鵜殿丈助(うどの じょうすけ)
| 忍法 | 肉体の柔軟・弾性(あらゆる攻撃を吸収・弾き返す) | | CV | 平勝伊 | | 最後 | 陣五郎に不意を突かれ討たれる |
丸々と太った体を持ち、柔軟性に富むその肉体はあらゆる攻撃を包み込んで吸収します。直接攻撃はほぼ通用せず、刀による一撃も「人肉白刃取り」が如く受け止めることができます。また、弾性を活かしてスーパーボールの要領で跳ね回ることで高速移動を行う他、体を風船のように膨らませることで水に浮いたり、一時的な飛翔すら可能です。
風待将監(かざまち しょうかん)
| 忍法 | 縮小(自在に体を縮める) | | CV | 千々和竜策 | | 最後 | 天膳に討たれる |
体を自在に縮小できる特異な忍法の使い手。縮んで敵に忍び寄る奇襲が得意技です。
霞刑部(かすみ ぎょうぶ)
| 忍法 | 霞身の術(煙のように体を霞ませて攻撃を透過させる) | | CV | 北川勝博 | | 最後 | 天膳との戦いで討たれる |
老体ながら霞のように体を透過させる忍術の使い手。
陽炎(かげろう)
| 忍法 | 毒気(吐息・体液が猛毒。接触した男性を死に至らしめる) | | CV | 早水リサ | | 最後 | 弦之介への片思いのまま天膳に討たれる |
美貌を持ちながら、その吐息と体液が猛毒という悲劇の女忍者。弦之介への想いを抱えながら戦い続けますが、弦之介の心は朧にあります。
如月左衛門(きさらぎ さえもん)
| 忍法 | 変貌(相手の顔や体に変身する) | | CV | 上田陽司 | | 最後 | 朱絹に討たれる |
相手の外見に完全変身できる忍術の使い手。諜報・暗殺に特化した忍者です。
お胡夷(おこい)
| 忍法 | 蛇骨(骨を自在に操り体外に突き出す) | | CV | 木村はるか | | 最後 | 蛍火に討たれる |
体の骨を自在に操る異形の忍術を持つ女忍者です。
伊賀十人衆
伊賀鍔隠れ衆のメンバーは朧・伊賀のお幻・朱絹・雨夜陣五郎・蛍火・夜叉丸・薬師寺天膳・筑摩小四郎・小豆蝋斉・蓑念鬼の10名です。
朧(おぼろ)【頭領候補・ヒロイン】
「甲賀弦之介の恋人・伊賀の次期頭領」
| 忍法 | 瞳術の無効化(あらゆる忍法を無力化する瞳) | | CV | 水樹奈々 | | 最後 | 弦之介を想って自害。弦之介もそれを追い自害 |
四百年の永きにわたる甲賀と伊賀の宿怨を断ち切り、共に生きることを誓い合う甲賀の弦之介と伊賀の朧。しかし、愛し合う二人は殺し合う運命にありました。朧の瞳術はあらゆる忍法を無力化する能力で、弦之介の瞳術すら封じます。弦之介への愛と伊賀頭領としての使命の間で引き裂かれ続けた悲劇のヒロインです。
伊賀のお幻(いがのおげん)【頭領】
| 忍法 | — | | CV | 京田尚子 | | 最後 | 甲賀弾正と相討ち |
伊賀鍔隠れの現頭領。宿敵・甲賀弾正とは長年の因縁を持ち、最後は相討ちとなります。
薬師寺天膳(やくしじ てんぜん)
「不死の忍者・伊賀最強の兵器」
| 忍法 | 不死身(死んでも瞬時に蘇生する) | | CV | 速水奨 | | 最後 | 朧の瞳術で忍法を無効化され、弦之介の瞳術で自滅 |
死んでも蘇生する不死身の忍術を持つ、伊賀最強格の忍者。その不死性から倒すことが極めて困難で、物語の大きな脅威となります。しかし朧の瞳術で忍法を封じられ、弦之介の瞳術に自滅するという皮肉な最後を迎えます。
朱絹(あかぎぬ)
| 忍法 | 赤い糸(体から赤い糸を操る) | | CV | 渡辺美佐 | | 最後 | 如月左衛門との戦いで討たれる |
赤い糸を操る女忍者。如月左衛門の変身能力と対峙します。
雨夜陣五郎(あまよ じんごろう)
| 忍法 | 縮小(自在に体を縮める) | | CV | 魚建 | | 最後 | 鵜殿丈助を討った後、弦之介に自滅させられる |
体を縮小する忍術の使い手。丈助を不意打ちで討つことに成功しますが、その後弦之介の瞳術に自滅します。
蛍火(ほたるび)
| 忍法 | 生き血(血を武器として操る) | | CV | 沢城みゆき | | 最後 | 陽炎の毒気に触れ討たれる |
血を武器として操る女忍者。陽炎との女同士の戦いが印象的なシーンとして描かれています。
夜叉丸(やしゃまる)
| 忍法 | 糸(髪の毛のような細い糸で相手を切断する) | | CV | 矢薙直樹 | | 最後 | 陽炎の毒気に触れ討たれる |
細い糸で相手を切断する忍術の使い手。陽炎との接触で命を落とします。
筑摩小四郎(ちくま こしろう)
| 忍法 | 千里眼(遠方を透視する) | | CV | 羽多野渉 | | 最後 | 霞刑部に討たれる |
千里眼で遠方を見通す情報型の忍者です。
小豆蝋斉(あずきろうさい)
| 忍法 | 蜘蛛(蜘蛛のような動きと糸を操る) | | CV | 青野武 | | 最後 | 蛍火に討たれる |
蜘蛛のような外見と動きを持つ老忍者。
蓑念鬼(みのねんき)
| 忍法 | 体毛操作(体の毛を鋼鉄のように硬化させ武器にする) | | CV | 内海賢二 | | 最後 | 鵜殿丈助との戦いで共倒れ |
全身の体毛を鋼鉄のように硬化させる忍術の使い手。
甲賀・伊賀 対戦結果まとめ
| 甲賀十人衆 | 最後 | 討ち取った相手 |
|---|---|---|
| 甲賀弦之介 | 自害(朧を追って) | 天膳ほか複数 |
| 甲賀弾正 | 相討ち(お幻と) | お幻 |
| 地虫十兵衛 | 蛍火に討たれる | — |
| 室賀豹馬 | 夜叉丸に討たれる | — |
| 鵜殿丈助 | 陣五郎に討たれる | 蓑念鬼(共倒れ) |
| 風待将監 | 天膳に討たれる | — |
| 霞刑部 | 天膳との戦いで | 小四郎 |
| 陽炎 | 天膳に討たれる | 夜叉丸・蛍火 |
| 如月左衛門 | 朱絹に討たれる | — |
| お胡夷 | 蛍火に討たれる | — |
| 伊賀十人衆 | 最後 | 討ち取った相手 |
|---|---|---|
| 朧 | 自害(弦之介を想って) | — |
| 伊賀のお幻 | 相討ち(弾正と) | 弾正 |
| 薬師寺天膳 | 弦之介の瞳術で自滅 | 陽炎・将監・刑部ほか |
| 朱絹 | 如月左衛門との戦いで | 如月左衛門 |
| 雨夜陣五郎 | 弦之介に自滅させられる | 丈助 |
| 蛍火 | 陽炎の毒気で | 十兵衛・お胡夷・蝋斉 |
| 夜叉丸 | 陽炎の毒気で | 豹馬 |
| 筑摩小四郎 | 霞刑部に討たれる | — |
| 小豆蝋斉 | 蛍火に討たれる | — |
| 蓑念鬼 | 丈助と共倒れ | — |
最終生存者:朧(伊賀の勝利)
バジリスクと史実の伊賀・甲賀
バジリスクの舞台・慶長十九年(1614年)は、史実では大坂冬の陣が始まった年です。伊賀忍者・甲賀忍者が実際に徳川幕府に仕えていた時代と完全に一致しています。
史実においても、伊賀衆・甲賀衆は徳川家康に重用された忍者集団です。服部半蔵(正成)が率いた伊賀衆は江戸城の警護を担い、甲賀衆も幕府の諜報・警備に従事していました。